2019年4月17日水曜日

境塾 2019年4月7日(日)


境塾 201947日(日)
演奏曲
    すてきな春に(小林秀雄作曲)
    花林(畑中良輔作曲)
    島へ(武満徹作曲) 
    空(小林秀雄作曲)
    ながれ星(朝岡真木子作曲)
    さくらよ(朝岡真木子作曲)
    瞳(小林秀雄作曲)
    わすれない(朝岡真木子作曲)
    アマリリス(中田喜直作曲)

100人位入れる集会室で3時間、7人の受講生が歌いました。健先生からのコメントを紹介します。
    ・レチタティーヴォのようにとある最初の2ページについて
  気分で歌わない、リズムは守る。
母音ではじまる言葉をわかるように発音。少し前に歌う。あるあさ
いきなりこころが→こころがはクレッシェンドだが、「が」の扱いには注意。
  「つぼみ」は大事な言葉だ
・「やさしく うでを」 「く」は語尾で「う」は言葉のあたま。それを考えてさらに旋律にのせる。
・クレッシェンド、デクレッシェンドは発声上にもいいので、いいことに結びつける。
・言葉がききとれるように、それでいてやりすぎず自然にできるようにする。
    ・「かわたれ」・・・彼は誰の意味で薄暗い時刻、多くは明け方をいう。夕方は「たそがれ」
・母音をつなげてとにかくレガートに
・休符があっても、つなげて歌ってもいい。
    ・のばしている音が次につながるように
3連音符を早めにとる――母音が長くなるように、
・言葉の頭は、少し早く出る
    ・無声(×)も音程があるように扱う、同じ音程、他へいかないように。
・作曲のアクセントが逆でも、そうでないように聞えるように歌う。
・とにかくレガートに歌う
    ・母音を明るめに、悲しくならないように
・息で響きを押し出す作業をする
・インパクトが足らない。作曲家がねらっている山場を見つけて表現する。のどで押すのではなく、楽器がフル回転する。
・「さみしい夜」という言葉でも、逆を歌うくらいの図々しさが必要だ。
・アクセントをつけようと思ったら、早めに前に出して、母音をたっぷりに歌う。遅れないように。
・この手の曲は難しい。譜面通りは簡単だが、「会いたい」「なりたい」願望が歌に現れるように。声をだすところもないし、声のない人も歌えない。
    ・「雲になれ」「かくせ」と願望を歌う。
・「さくら」はレガートに
・最後の部分は、声で勝負するところではあるが、そういう印象を与えないように、言葉で勝負する。
    ・「波が三方からよじれる」 最後に答えがでてくるが、はじめからそのつもりで歌う。
・毅然として歌う。
・「私の魂の・・・(で終わらずに先へ続けて)ぬけがらに降る」 ふるのF お客にFの息が聞えるように。
   Fはくちびるとくちびるで音を出す(いいなあ笑)
    ・「わすれない」の「す」のUの母音注意。  「うつくしい」母音を上で並べて発音する
・ここぞというところで力まない。
・「はなのかおり」ひとつに歌う。「り」の高い音は縦の口で歌う。
    ・「サルビア」「さくら横ちょう」と並んで女性が好きな歌である。
・「Amarilli mia bella」から着想を得たと中田先生から聞いたことがある。
・詩と音楽の会で、健先生が初演した。
・低い声がいのちの曲、重要な言葉が低音で書かれている。低音がでない人は歌えない。

2019年3月21日木曜日

境塾 2019年3月3日 

境塾 201933日 
演奏曲
    秋の野(團伊玖磨作曲)
    「抒情小曲集」より「夕顔」(木下牧子作曲)
    「抒情小曲集」より「山の枇杷」(木下牧子作曲) 
    木下夕爾による8つの歌より「汽車のけむり」(小倉朗作曲)
    木下夕爾による8つの歌より「遠い町」(小倉朗作曲)
    汽車にのって(猪本隆作曲)
    竹とんぼに(木下牧子作曲)

ひな祭りの少し暖かな日曜日、5人の受講生が歌いました。健先生からのコメントを紹介します。
    ・「ん」の扱いについての基本原則について確認
  後にくる母音によって、口を閉じるか閉じないで発音するかが決まってくる
  おんなじように---+na 閉じる
・見たよな あの子  na+a の母音の扱いに注意する
・鼻濁音の基本原則について確認
    ・祈りの曲であるが、しっかり歌う
・楽譜の強弱など作曲家はヒントを書いているので、まずはそのようにやってみる。作曲家の意図を感じて
曲を作っていく。フレーズを作っていく。
    ・②と同様に作曲家の書いていることをもう少しよく見る。
    ・この時代としては画期的な曲である
・「麦畑の上に」―――少し早めに入る
・「春の朝―」――「ア」
・リズムを出そうとして音楽を殺さないように
・数えているのが見えないように
    ・「くるみの木の」――Kをだして前にもってくる
・「力いっぱい」というところが「p」になっている
   「力いっぱい投げてみる」を「f」に歌っておく、情けなくならないように
・クレッシェンドを利用する
    ・あこがれと同時に哀愁もある
・「汽車にのって、汽車にのって」と2度歌うとき、2度目が盛り上がってくる
・「田舎へいこう」――「ゆこー」と歌う
    ・最後の「でも」がどちらにつくかが問題である。両方やり方がある。
・情緒に流され過ぎないように気をつける。
・「行ってしまったら、どうしよう」――泣かない
・「なるべく高く、なるべく遠く」と発展して、「でも」をしっかり

2019年2月11日月曜日

境塾 2019年2月3日


境塾 201923日 
演奏曲
    舟唄(片戀)(團伊玖磨作曲)
    金子みすゞの詩による連作歌曲より「こぶとり」(小原孝作曲)
    金子みすゞの詩による連作歌曲より「かぐや姫」(小原孝作曲) 
    うみ(井上武士作曲)
    サッちゃん(大中恩作曲)
    木下夕爾による8つの歌より「ふろたき」(小倉朗作曲)
    木下夕爾による8つの歌より「山家のひる」(小倉朗作曲)

4人の受講生が歌いました。健先生からのコメントを紹介します。
    ・この舟歌についての基本的こと
    北原白秋の詩「片戀」にでてくる「曳舟(ひきふね)」は江東区にある地名であ
    るが、團氏は舟歌と勘違いして作曲したと思われる。この詩を大中恩氏も作曲し
    ているが、舟歌ではない。
    「かわたれ」→彼は誰時とは、あれはだれだとはっきり見分けられない頃、明け
    方。反対語は「たそかれ」で夕方。
 ・金と赤は、同格の扱い。
 ・「ちるぞえな」 3連音符、2連音符を意識させないように母音を流すように。
 ・「薄着のねる」  ネルは素材。ネルは大事に発音する
  ・「水のほとりを」 「ほ」をしっかりと、アクセントでなく
 ・「やわらかな」 自由に
    ・「正直じいさん」はひとくくりに
・フリを考えるまえに、音楽で処理することを考える。 ←休符の処理
    ・楽譜をもう少し正確に読む
han han をどう扱うか。→ 泣き声にはっきりした方がいいかもしれない
    ・ビブラートを取ることが第一。一段をまっすぐに丁寧に歌ってみる。
    ・子どもの歌といっても、大人が子どもに歌って聴かせる歌。
・子どもの頃を思い出してきく
3番は少しテンポ緩めてもいい
・オペラ的にならないように
    ・まずレガートを心がける
・言葉が聞えて、さらに自然に聞えるように
・風呂を焚く の「た」をはっきり
    ・「たれも返事がない」 「た」は聞こえにくい。3つに分けず1つに歌う。
・「山にいったのかな」 dim.しない方がいい。 Na  aの母音をしっかり
・「ぼんぼんぼん」  どの程度擬音にしていいのか。音程をはずさないで柱時計の音の印象をだす

終了後に健先生のお誕生会をご自宅でいたしました。21日で87歳になられました。ちょうど23日と6日がお誕生日の方があり、一緒にお祝い致しました。

2019年1月13日日曜日

境塾 2019年1月6日(日)


201916日 境塾新春歌い初め
滝廉太郎「花」を全員で歌って幕開けしました。
 滝廉太郎(1879年(明治12年)~1903年(明治36年))は日本の歌曲第1号と言われている「荒城の月」を作曲しました。伴奏は山田耕筰がつけました。
 「花」を2部に分かれて歌いましたが、言葉をまず分けておいて、それをレガートに歌う、このことが皆に伝えたいことだと、再確認されました。歌う順番はくじ引きで決めましたが、ちょうどうまく作曲家がまとまって整列しました。健先生もお元気で、10人が歌ったのちには、ご自宅で持ち寄りの新年会を致しました。初めての参加者もあり、総勢18人で華やいだ会となりました。
演奏曲
    からたちの花(山田耕筰作曲)
    木下夕爾による八つの歌より「ひばりのす」(小倉朗作曲)
    さくら横ちょう(中田喜直作曲) g mollで歌われた
    鐘が鳴ります(山田耕筰作曲)
    祭りもどり、夏の宵月(平井康三郎作曲)
    風を見たひと(木下牧子作曲)
    竹とんぼに(木下牧子作曲)
    しゃなりと歩く(朝岡真木子作曲)
    祈りのように(朝岡真木子作曲)
    レンコート(朝岡真木子作曲)

健先生からのコメントを紹介します。

    ・からたちの「か」と「ら」が分かれないように、上の声で歌い出す
・「いたい」の表現をもう少し
・やさしかったの「し」は少し有声を入れるのが好きだ。無声でもいい。
・最後のg音がでるかと思ってみんな聴くが、かまえずに歌いたい。
    ・中村邦子氏のよい録音がある。
・まだ、だれも、知らないー「まだ」や「でも」は分ける。最後の「ない」だけで表情をつけない。
・「あそこだ」―いいものを見つけた表現
・小倉氏はリズミックなものが多いが、その中で言葉を浮かび上がらせる。
・聴いている人に表情がわかるように
・一つの言葉に聞えるように
    mollだが、暗くならないように。深刻な意味は無い。
・楽譜通り歌ってから、味付けする。
・春の宵の「い」は八分音符くらいのつもり。昔の版では2分音符のものもある。
・その後どう? 全体に軽やかに。
・思い出す恋の昨日・・・どういう恋か
a tempoに入ってから二つのやり方がある。①ああいうこともあった、こういうこともあった。②なんでもなかったわよ―――演技が必要
    歌い方はよいが、発声の問題、ビブラートがあり、それを取ることをまず考えたい。
    「祭りもどり」
・お月さん 「お」―――いい「お」、 「き」伸ばすつもりで
   ・「f」「ges」の音程の問題――自分の感覚で高めに歌ってしまうというわけにはい かないので、やはりどこか発声の問題。母音を変えてやってみたらどうか。
  「夏の宵月」
・「イ」で始まるところが多い。
・歌い出た瞬間が低くなる。響きが先にあると思ったらどうか。
    ・言葉を分けて、それからつなげる
・木下牧子、朝岡真木子作品にはヴォカリーズが多い。何かの意味をもたせる。この曲には何回か出てくる。最後はエンディングとしてでいいが、その他は主張があっていい。
・全体にスケールを大きくしたいが、それは「力むこと」ではない。
    ・言葉の説得力が足りない。
・最後の「でも」は後につけるか、前につけるか。楽譜通りでない、表現もできる。「でも」の前に打ち消す気持ち。
    ・攻撃的にならないように、更なる工夫をしてみる。
    ・言葉がわかりにくいところがいくつかある。
    ・最初の音をしっかり歌う。
・「ルルル」の表現が中途半端

2018年12月9日日曜日

境塾 2018年12月2日


12月2日 演奏曲
    サッちゃんの家(大中恩作曲)
    夕焼け(信長貴富作曲)
    さくら横ちょう(中田喜直作曲) g mollで歌われた
    市の花屋(髙田三郎作曲)
    南天の花(山田耕筰作曲)

本日は5人の方が歌われました。それぞれの曲を通して健先生から、またお互いのコメントからポイントを紹介します。12月とはいえ温かくて、レッスン日和でした。

    ・この歌はパロディなのかどうか。ふざける所と真面目な歌の所をはっきりさせる。
・童謡のような情緒を込めすぎない表現も必要だ。
・言葉の頭を大切に。  
・「相手はさっちゃん」というときは、気をもたせて「さっちゃん」と言う。
・「おまわりさん」 「さん」がですぎない。
1小節まるごと、ピアノも歌も休符のところは、歌い手にとって喜ばしい時間、演技、芝居をする時間だ。
・低い声もきちんとそろえて、それから芝居をする。
    53小節以降のところが、音程が動かずしっかり歌えれば全部歌える。
・説明的ではなく、音楽にのるかどうか。
・全体がレガートに歌う練習になる曲だ。
    ・女性がよく歌う歌である。
・“マチネ・ポエティク”による歌曲。韻をふんだ定型詩である。
・最初の2行は情景の説明。次の2行はどういう恋なのか。「k」をしっかり。
・「ここにいないと」「ゆめのふるさと」どちらもrit.はない。
・情緒に流れて暗くならない。
62-65小節の部分、娘義太夫と思って作曲したと中田先生がおっしゃっていたが、さくらの花びらが散る様子だと(健先生は)考えている。自然現象としてrit.する。
・「その後どう?」は難しいが、深い意味はない。
3拍子によくのって歌う。
・場面説明、恋の情熱的なところとか、部分を分けて表現する。
・外国語の歌詞は、「好き」「愛」「恋」などが多い。日本語の詩は逆をいく傾向がある。
  「恋」という言葉は要注意。めったに出てこない言葉だから、どういう恋なのか。恋にやつれるなどもある。
    いい声だが、声を鳴らしすぎている、頑張りすぎている感じがする。
    「なんてん」の「ん」に音符が当てられているが、口を開けて発語しないと聞こえない。

2018年12月1日土曜日

境塾 2018年11月25日(日)


11月の演奏曲
    せめて銀貨の三枚や四枚(木下牧子作曲)
    花のなみだ(朝岡真木子作曲)
    涙(山田耕筰作曲)
    すてきな春に(小林秀雄作曲)
    湖上(木下牧子作曲)

本日は5人の方が歌われました。それぞれの曲を通して健先生から、またお互いのコメントからポイントを紹介します。
    「イ」の母音が多い曲で、気をつけないとでこぼこになりやすい。
作曲家は詩の訳をし、歌手はさらに曲の訳をすると思って。
木下さんが、こういう音型で書いている意図(裏)がわからないと楽しさが伝わらない。
何をねらって、こういう音型で書いているか考える。
一拍目の休符のところは、原則一拍目が鳴ってからブレス
    「ウ」の母音。西洋でも日本語でもない「ウ」、のばしているときと、言葉の途中では違う。
言葉の感情を出す、それには唇を使う。
「燃えてます」のところなど、息の圧力を出しすぎない。
    言葉より旋律重視の傾向の曲である。言葉が先か、音が先かという課題がある。
古い日本語が使われているので、言葉がわからないのは仕方がない。響きの方が大事で、それは許される。
Legatoの中で、言葉を大切に。
言葉の母音が滞らないように。
気持ちが楽譜の強弱と合うところまでもっていく。
    はじめの2ページの部分は、まずはリズムを正確に歌ってみることが大事。
後半はどんどん母音にして、華やかに、きらびやかにもっていく。
あなたの胸で泣きました・・・嬉しいのか、悲しいのか。泣かないで泣かせる。
前奏から、明かりが付いている。
最後の切り方は、どこで切るのが一番拍手がもらえるかと考えることも必要。
「なりました」の「し」はあいまいな無声と有声など、使い分ける。
    crescendoの計算、すぐにおおきくしがちである。言葉の内容と共に高揚する。
diminuendoもうまく納める。
「あるでしょう」の「あ」の母音を基盤にして母音をつなげることを勉強する。

2018年11月7日水曜日

境塾 2019年のスケジュール

2019年1月6日(日)14:30-17:00+新年会 
   Pf.平野由美恵/武蔵野市民会館
2月3日(日)15:00-17:00+お誕生会 
   Pf.千賀由里/西部コミュ二ティセンター
3月3日(日)15:00-17:00 Pf. 只野なつき/西部コミュニティーセンター
4月7日(日)14:00-17:00(13:00から合わせ)Pf. 千賀由里/武蔵野市民会館
5月6日(月・振)15:00-17:00 Pf.平野由美恵/武蔵野市民会館
6月23日(日)15:00-17:00 Pf.只野なつき/西部コミュニティーセンター
7月14日(日)15:00-17:00 Pf.千賀由里/西部コミュニティーセンター
8月18日(日)15:00-17:00 Pf.千賀由里/西部コミュニティーセンター
9月1日(日)14:00-07:00(13:00から合わせ)Pf. 只野なつき/武蔵野市民会館
10月12日(土)14:30-17:00 Pf.千賀由里/武蔵野市民会館 台風の為中止
11月3日(日)14:30-17:00 Pf.千賀由里/武蔵野市民会館
12月1日(日)15:00-17:00 Pf.千賀由里/西部コミュニティーセンター
★12月6日(金)18:00から国立音楽大学で健先生のレクチャコンサートがあります。
  『美しい日本のことばを後世に--うたのおじいさんの遺言状』
2020年1月12日(日)14:00-17:00 歌い初め+新年会
   Pf./平野由美恵/武蔵野市民会館
     
2月2日(日)
3月1日(日)

順次お知らせ致します

武蔵野市民会館 武蔵野市境2-3-7 0422-51-9144 武蔵境駅北口より徒歩5分
西部コミュニティセンター 境5-6-20 0422-56-2888 武蔵境駅北口より徒歩20分
境南コミュニティセンター 境3-22-9 0422-32-8565 武蔵境駅南口より徒歩15分

境塾 9月9日、10月13日 合併号

境塾 9月9日、10月13日 再び合併号となりにけり・・・・

 「夏の思い出」を胸に「虫の声」聴けば「小さい秋みつけた」から「落葉松」の林に秋の雨が降るこの頃となりました。再び合併号をお届けします。


9月演奏曲
花のなみだ、レンコート、君死に給うことなかれ(朝岡真木子作曲)
ほんとにきれい(木下牧子作曲)
愛の主題による三章Ⅱ(湯山昭作曲)
春の歌(中田喜直作曲)

10月演奏曲
うめぼし、しゃなりとあるく, 秋の手紙、秋風の中で、一人は賑やか(朝岡真木子作曲)
六騎、鐘がなります((山田耕筰作曲)


9月、10月の境塾は健先生から、歌った一人一人に「変化、進歩、長所」をたくさん告げられました。そして、課題に対しては「我々は、練習して、本番で歌って、それを繰り返して死んでゆく・・・。」重い、深い、言葉でした。そして改めて、歌えるということについて考えさせられるのでした。

次回は11月25日(日)武蔵境駅北口徒歩5分の武蔵野市民会館にて。皆様どうぞお出かけください。

2018年9月4日火曜日

境塾 2018年7月7日、8月4日~7月、8月の記録は合併号

ラジオ体操、海水浴、スイカわりと花火大会、自由研究に読書感想文。カブトムシの飼育、朝顔の栽培。子供たちの夏は歓声と好奇心に満ちていた。夏休み、境塾の記録もすっかり慌てて学校が始まる前日にがんばる宿題のよう。

さて、7月、8月の境塾はにほんの歌を通じて、ほどけ、繋がる人の輪。計五人の新しいかたが参加してくださった。そしてこの二回は、一人一人が歌を歌い続ける上での課題をあげられ、それを乗り越えるための思考と技術と努力を、いつもにも増してあげられた。

7月演奏曲

「少女の季節」より、1月元旦の夜、12月クリスマス(青島広志作曲)
祭りもどり(平井康三郎作曲) 
小さな空(武満透作曲) 
「ほしとたんぽぽ」より、こころ(中田喜直作曲) 

8月演奏曲

花の春告鳥(小林秀雄作曲)
愛の主題による三章Ⅰ(湯山昭作曲)
電話(山田耕作作曲)
かやの木山の(山田耕筰) 
祭りもどり(平井康三郎作曲) 
城ヶ島の雨 (梁田貞)
秋風の歌(山田耕筰)

あれ、松虫も、鈴虫も鳴いている?朝晩は涼しくなり秋の気配も感じるこの頃。少しは機敏に動けるようになるかもしれません。9月の記録は、重厚な内容のスピード執筆を目指します! 

2018年8月17日金曜日

境塾 2018年のスケジュール

2018年1月7日(日)15:00
2018年2月4日(日)15:00
2018年3月4日(日)15:00
2018年4月1日(日)15:00
2018年5月3日(木・祭日)15:00
2018年6月3日(日)15:00            会場:西部CC
2018年7月7日(日)15:00 ピアノ:只野なつき  会場:西部CC
2018年8月4日(土)15:00 ピアノ:千賀由里  会場:境南CC
2018年9月9日(日)15:00 ピアノ:千賀由里  会場:境南CC
2018年10月13日(土)15:00 ピアノ:平野由美恵  会場:西部CC
2018年11月25日(日)15:00 ピアノ:只野なつき  会場:武蔵野市民会館(武蔵境駅北口徒歩5分)
2018年12月2日(日)15:00 ピアノ:平野由美恵  会場:

2018年6月16日土曜日

境塾 2018年6月3日(日)~小鳥のいないかごを手に、チルチル、ミチルどこへゆく~

まず、このブログを読んでくださるみなさまに、童謡百年を記念して、健先生も出演される素敵なコンサートのお知らせです。歌い継がれてきた歌から、朝岡真木子先生の新作も初演されます。詳細は
http://www.nikikai21.net/blog/2018/06/09-3482.html
チケットは二期会チケットセンター03-3796-1831まで

さて今回の境塾は四人の受講者と飛び入り一人。
いつも誰もが知らない曲を発掘して歌われる方は今回も「なんだっけ」大槻貞一作曲。「さくら」、中田喜直作曲。インテンポで歌うこと、リズム、音の長さの指摘がある。そして、攻めることのヒントが与えられた。
「夕やけぶらんこ」、「雪に」朝岡真木子作曲には特に童謡では、母音の色をひとつにもし、またひとつでないようにと。
「夏の思い出」中田喜直作曲、では、大切にする言葉と、イメージの追求。
「くちなし」高田三郎作曲では徹底的にレガート。
「ぞうさん」團伊玖磨作曲、「どんぐりころころ」には、童謡はレガートにかつ、言葉の切れ目をはっきりと。オペラ歌手の歌う童謡。ぞうさん、のZは、音程を決めるなどの示唆があった。

そして暖かなメゾソプラノの響きで歌われた「青い小鳥」。偶然にもその方のお名前がはいった歌詞を聞いて健先生は「思い出すねー。」と。続く歌詞は「おもひでの国、夜の国~」。にほんの歌境塾には最初から参加されて、二月には瑞々しく「乳母車」中田喜直作曲を歌ってくださった。これからは違う次元からの参加となる。誰にでもお優しく控えめな女性。反面、音楽に向き合う姿勢は誠実であり静かな情熱。あまりにも突然、神様のもとに呼ばれた。お別れの儀式前日の境塾、終了後は、忍ぶお食事会が開かれた。「花の匂ひのする窓で、青い小鳥はないていよう」合掌。

今回は四人の受講者と飛び入り一人。いつも誰もが知らない曲を発掘して歌われる方は今回も「なんだっけ」大槻貞一作曲。「さくら」、中田喜直作曲。インテンポで歌うこと、リズム、音の長さの指摘がある。そして、攻めること。
「夕やけぶらんこ」、「雪」に、朝岡真木子作曲では、特に童謡では、母音の色をひとつにもし、またひとつでないようにと。
「夏の思い出」中田善直作曲、では、大切にする言葉と、イメージの追求。
「くちなし」高田三郎作曲では徹底的にレガート。
「ぞうさん」團伊玖磨作曲のときには、童謡はレガートにかつ言葉の切れ目をはっきりと。オペラ歌手の歌う童謡。ぞうさん、のZは、音程を決めるなどの示唆があった。 

2018年6月9日土曜日

境塾 2018年5月3日(木・祭) さりげなく復帰し、さりげなく集まる。

4月は健先生、大事件のため不在。丁度一月後、連休の合間に開かれた境塾にはさりげなく復帰。そしてまるでなにごともなかったかのように次々とアドバイスの言葉が溢れ出ていた。

♪いい声で攻めるいい声で引く
♪言葉の頭を立てる。でもたてすぎて音が切れないように
♪ひとつの声で歌い上げる
♪言葉が命、特に童謡は。
♪同じ「う」だけど語頭語尾、単語によって違うよ。
♪言葉をわからせるために曲をいじるのではなく、テンポの中で言葉を処理する。
♪役になりきるな。役になったふりをするのだ
♪ハミングにも意味がある。
♪言葉を貫くレガート、フレーズを貫くレガート
♪声楽家としてのブレス

この日演奏された曲は、
朝岡真木子作曲「花筏」
團伊玖磨作曲「さより」
朝岡真木子作曲「君死にたもうことなかれ」
湯山昭作曲 「 六月、梅雨」
朝岡 真木子作曲 「秋の手紙」
山田耕筰作曲「かやの木山の 」 「鐘が鳴ります」「からたちの花」
小林秀雄作曲「花の春告鳥」 

演奏者は六名と多めで、二時間では少し慌ただしいけれど希望者にはなるべく歌っていただいている。何かしらのヒントを得たい、近々ある本番のために度胸試しとして、歌い込んだ曲を聞いてもらいたい、など、さまざまな理由で、ここ境塾には日本の歌を大切に歌っていきたいと思う方々が、東西南北から、年齢、所属の枠を越えてさりげなく集まってきている。

この時期は柔らかな黄緑の葉を楽しませた木々も瞬く間に緑が濃くなる生命力の月。5月末には、三週間に渡る審査の後の、奏楽堂日本歌曲コンクールの表彰式が行われた。「僕の目の黒いうちに」と、三回言って笑いを取りながら「いい声で、いい日本語で、いい内容を表現してください」と、舞台からすみずみまでよく響く声。それは審査も役職も最後と決めての健先生の挨拶は、歌を歌うすべての方へ伝えたい、歌うことの真実と歌への思いだった。 

2018年5月1日火曜日

境塾 2018年4月1日(日) 🌸さくら、さくらの涙です!

 ポキッ!だったか、ボキン!それとも、バキーン!だったかもしれない。いずれにしても今までに聞いたことがない非音楽的で不気味な音が響きわたったのは、境塾当日の早朝、健先生のお部屋。みるみるうちにポパイの力こぶのような左上腕。救急で診てもらうと健先生の腕は見事に折れていた。それでも境塾を取り止めることをよしとしない健先生は不在となるが、そうとは知らずいつものように境塾に集った13人。エイプリルフールだったけれど嘘ではありません。

この日に演奏されたのは
風をみた人(木下牧子作曲)
南天の花、鐘が鳴ります、こぶしの花(山田耕筰作曲)
魚とオレンジより『らくだの耳から』『艶やかなる歌』(大中恩作曲)

「みやこわすれ」より "薔薇のかおりの夕ぐれ"(千原英喜作曲)
「抒情小曲集」"ほおずき"(三善晃作曲)

前述の理由により受講者と聴講者が発言しながら、境塾の学びを再現して継承と革新となる。おのずといつもに増してひとりひとりが発言することとなり、必ず一回は発言しましょうか!として、さらに沢山の宝の言葉。

🎵例えば響きについてのヒント
○母音を揃えるために口を開けすぎない
○母音だけで歌う
🎵例えば苦手な部分についてのヒント
○とにかくできるまでの練習
🎵例えばニュアンスを変える事についてのヒント
○歌詞の読み込み○伴奏形の読み込み
🎵例えば響きと支えについてのヒント
○凧揚げの糸と風を操るイメージ
と、立ち上がり凧揚げをする人あり
🎵例えば力を抜くことについて
○ホラー映画、「◆子」のように!などと髪を振り乱し首を回す人あり大爆笑。

その他にも、自らの疑問や悩みを挙げて、様々なアイディアを分かち合った。健先生は痛くてびっくりの、まさに骨折り損だったが、受講者には怪我の巧妙でもあったかもしれない。

帰り道、少し早く咲き始めた桜は涙のように舞っていた。境塾の翌日、手術のための全身麻酔から醒めてオッケーマークを指で見せた健先生は、その後順調に回復して、次回5月3日には復帰する。