2018年6月9日土曜日

境塾 2018年5月3日(木・祭) さりげなく復帰し、さりげなく集まる。

4月は健先生、大事件のため不在。丁度一月後、連休の合間に開かれた境塾にはさりげなく復帰。そしてまるでなにごともなかったかのように次々とアドバイスの言葉が溢れ出ていた。

♪いい声で攻めるいい声で引く
♪言葉の頭を立てる。でもたてすぎて音が切れないように
♪ひとつの声で歌い上げる
♪言葉が命、特に童謡は。
♪同じ「う」だけど語頭語尾、単語によって違うよ。
♪言葉をわからせるために曲をいじるのではなく、テンポの中で言葉を処理する。
♪役になりきるな。役になったふりをするのだ
♪ハミングにも意味がある。
♪言葉を貫くレガート、フレーズを貫くレガート
♪声楽家としてのブレス

この日演奏された曲は、
朝岡真木子作曲「花筏」
團伊玖磨作曲「さより」
朝岡真木子作曲「君死にたもうことなかれ」
湯山昭作曲 「 六月、梅雨」
朝岡 真木子作曲 「秋の手紙」
山田耕筰作曲「かやの木山の 」 「鐘が鳴ります」「からたちの花」
小林秀雄作曲「花の春告鳥」 

演奏者は六名と多めで、二時間では少し慌ただしいけれど希望者にはなるべく歌っていただいている。何かしらのヒントを得たい、近々ある本番のために度胸試しとして、歌い込んだ曲を聞いてもらいたい、など、さまざまな理由で、ここ境塾には日本の歌を大切に歌っていきたいと思う方々が、東西南北から、年齢、所属の枠を越えてさりげなく集まってきている。

この時期は柔らかな黄緑の葉を楽しませた木々も瞬く間に緑が濃くなる生命力の月。5月末には、三週間に渡る審査の後の、奏楽堂日本歌曲コンクールの表彰式が行われた。「僕の目の黒いうちに」と、三回言って笑いを取りながら「いい声で、いい日本語で、いい内容を表現してください」と、舞台からすみずみまでよく響く声。それは審査も役職も最後と決めての健先生の挨拶は、歌を歌うすべての方へ伝えたい、歌うことの真実と歌への思いだった。 

0 件のコメント:

コメントを投稿