2018年6月16日土曜日

境塾 2018年6月3日(日)~小鳥のいないかごを手に、チルチル、ミチルどこへゆく~

まず、このブログを読んでくださるみなさまに、童謡百年を記念して、健先生も出演される素敵なコンサートのお知らせです。歌い継がれてきた歌から、朝岡真木子先生の新作も初演されます。詳細は
http://www.nikikai21.net/blog/2018/06/09-3482.html
チケットは二期会チケットセンター03-3796-1831まで

さて今回の境塾は四人の受講者と飛び入り一人。
いつも誰もが知らない曲を発掘して歌われる方は今回も「なんだっけ」大槻貞一作曲。「さくら」、中田喜直作曲。インテンポで歌うこと、リズム、音の長さの指摘がある。そして、攻めることのヒントが与えられた。
「夕やけぶらんこ」、「雪に」朝岡真木子作曲には特に童謡では、母音の色をひとつにもし、またひとつでないようにと。
「夏の思い出」中田喜直作曲、では、大切にする言葉と、イメージの追求。
「くちなし」高田三郎作曲では徹底的にレガート。
「ぞうさん」團伊玖磨作曲、「どんぐりころころ」には、童謡はレガートにかつ、言葉の切れ目をはっきりと。オペラ歌手の歌う童謡。ぞうさん、のZは、音程を決めるなどの示唆があった。

そして暖かなメゾソプラノの響きで歌われた「青い小鳥」。偶然にもその方のお名前がはいった歌詞を聞いて健先生は「思い出すねー。」と。続く歌詞は「おもひでの国、夜の国~」。にほんの歌境塾には最初から参加されて、二月には瑞々しく「乳母車」中田喜直作曲を歌ってくださった。これからは違う次元からの参加となる。誰にでもお優しく控えめな女性。反面、音楽に向き合う姿勢は誠実であり静かな情熱。あまりにも突然、神様のもとに呼ばれた。お別れの儀式前日の境塾、終了後は、忍ぶお食事会が開かれた。「花の匂ひのする窓で、青い小鳥はないていよう」合掌。

今回は四人の受講者と飛び入り一人。いつも誰もが知らない曲を発掘して歌われる方は今回も「なんだっけ」大槻貞一作曲。「さくら」、中田喜直作曲。インテンポで歌うこと、リズム、音の長さの指摘がある。そして、攻めること。
「夕やけぶらんこ」、「雪」に、朝岡真木子作曲では、特に童謡では、母音の色をひとつにもし、またひとつでないようにと。
「夏の思い出」中田善直作曲、では、大切にする言葉と、イメージの追求。
「くちなし」高田三郎作曲では徹底的にレガート。
「ぞうさん」團伊玖磨作曲のときには、童謡はレガートにかつ言葉の切れ目をはっきりと。オペラ歌手の歌う童謡。ぞうさん、のZは、音程を決めるなどの示唆があった。 

2018年6月9日土曜日

境塾 2018年5月3日(木・祭) さりげなく復帰し、さりげなく集まる。

4月は健先生、大事件のため不在。丁度一月後、連休の合間に開かれた境塾にはさりげなく復帰。そしてまるでなにごともなかったかのように次々とアドバイスの言葉が溢れ出ていた。

♪いい声で攻めるいい声で引く
♪言葉の頭を立てる。でもたてすぎて音が切れないように
♪ひとつの声で歌い上げる
♪言葉が命、特に童謡は。
♪同じ「う」だけど語頭語尾、単語によって違うよ。
♪言葉をわからせるために曲をいじるのではなく、テンポの中で言葉を処理する。
♪役になりきるな。役になったふりをするのだ
♪ハミングにも意味がある。
♪言葉を貫くレガート、フレーズを貫くレガート
♪声楽家としてのブレス

この日演奏された曲は、
朝岡真木子作曲「花筏」
團伊玖磨作曲「さより」
朝岡真木子作曲「君死にたもうことなかれ」
湯山昭作曲 「 六月、梅雨」
朝岡 真木子作曲 「秋の手紙」
山田耕筰作曲「かやの木山の 」 「鐘が鳴ります」「からたちの花」
小林秀雄作曲「花の春告鳥」 

演奏者は六名と多めで、二時間では少し慌ただしいけれど希望者にはなるべく歌っていただいている。何かしらのヒントを得たい、近々ある本番のために度胸試しとして、歌い込んだ曲を聞いてもらいたい、など、さまざまな理由で、ここ境塾には日本の歌を大切に歌っていきたいと思う方々が、東西南北から、年齢、所属の枠を越えてさりげなく集まってきている。

この時期は柔らかな黄緑の葉を楽しませた木々も瞬く間に緑が濃くなる生命力の月。5月末には、三週間に渡る審査の後の、奏楽堂日本歌曲コンクールの表彰式が行われた。「僕の目の黒いうちに」と、三回言って笑いを取りながら「いい声で、いい日本語で、いい内容を表現してください」と、舞台からすみずみまでよく響く声。それは審査も役職も最後と決めての健先生の挨拶は、歌を歌うすべての方へ伝えたい、歌うことの真実と歌への思いだった。