2018年1月3日水曜日

境塾 2017年12月23日(土)

「先生は走り回るほど忙しい!」という12月師走の境塾。境塾で日本の歌を学ぶ人は、場所が変われば教える人。そしてそれぞれの日常がある。きっと様々な世界に折り合いをつけながら集ったであろう21人。

冒頭では「我々は、これらのことを一人一人が命がけでコツコツと努力し続けることが大切」と、以下のような2017年の学びの復習がなされた。

「言葉を描く、言葉を感じる、言葉をわからせる」
小節線を越え単語や文節を繋げ、音の高さに左右されずフレーズと言葉を描く。言葉を感じれば音色は変化し表情へと還元される。「寒い」の「さ」と「寂しい」の「さ」を、詩の前後の意味から理解し、過去の経験からの共感することとともに子音の長さ強さ鋭さを研究し練習した技術で音に表現する。しかも自然に。そうして聞いている人に言葉をわからせる。

「新50音表(50音以上)」
健先生の頭の中にあった美しい日本語ための50音の並びは、Yさんの好奇心と探究心の協力を経て表となり今年度たびたび利用した。美しい日本語とよく聞き取れる日本語のために今後も改定があるかも知れない。この日は一人ずつその中の1行、巻き舌~母音へ「RI,RE,RA、RO、RU」をいってみる。
 RRRRRI?  RI?   LI?

「攻めと引き」
先月からの大きな課題。言葉にも文章にもリズムにもメロディーにも音程にも、歌には攻めと引きがある。これが音楽の中で整理されてくると表現が芸術へと進化する。

さて、この日は6人の歌い手により「光」よりケヤキの新芽(なかにしあかね作曲)、すずしきうなじ、さくら横丁、くりやの歌(中田喜直作曲)、瞳、落葉松(小林秀雄作曲)が演奏された。その曲の中で先生より、言葉さばき、攻めと引きの具体的指示、間の取り方、ホールを満たす声について、テンポ感、テンポの保持、音楽用語の利用、客観的な聞こえ方と自分の感覚の違い、選曲について、音色と表情についてなどについて伝えられていく。また、聴講者の意見も交えることで学びの切り口が豊かに広がり、実りある時間が過ぎていった。


そして境塾のリースやろうそくそや天使たちのクリスマス飾りをあとにして、
場所を変えて会食が行われた。楽しくおいしく(少し足りなかったかも)にぎやかなひととき。そこで珍しく健先生が口にしたのは何だったでしょうか?あててください。

ヒント1
オペレッタ「こうもり」小道具として使い慣れているもの
ヒント2
真ん中が「い」の3文字 サイン?コイン?ツイン?パイン?
  

メリークリスマス!今年もありがとうございました。
次回は1月7日(日)15時から歌い初め、
六騎、紫陽花、雪うさぎ   ・・・他 
たくさんの曲を聞くことができます。
                  

では、みなさま どうぞよいお年を!